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 Japan Academic Society of Wind Music

第27回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞 academy27

演奏部門/武田 晃

武田晃

●推薦理由●
第13代陸上自衛隊中央音楽隊隊長として10年間務められた。その間、国家行事はもちろん、広報活動に力を入れるなど幅広く演奏活動を行い、日本を代表する吹奏楽団のトップとしての実績を重ねられてきた。

●プロフィール●
1980年武蔵野音楽大学卒業。トランペットを故野崎季義、戸部豊、指揮を紙谷一衞の各氏に師事する。1987年派遣履修生として東京藝術大学にて研修。1996年WMC主催インターナショナル・コンダクターズ・コース・マスタークラスに参加。陸上自衛隊音楽隊の幹部として、第2混成団音楽隊、第1音楽隊、東北方面音楽隊の隊長を務めた後、2007年から2017年まで中央音楽隊長として主要演奏会及び国家的行事を指揮する。この間、アメリカ合衆国陸軍軍楽隊“Pershing’s Own”、陸軍士官学校軍楽隊等のコンサートに客演指揮者として招かれる。現在、武蔵野音楽大学及び尚美ミュージックカレッジ専門学校非常勤講師。(公社)日本吹奏楽指導者協会会員、21世紀の吹奏楽“響宴”実行委員会会員、日本スーザ協会会長、アメリカン・バンドマスターズ協会名誉会。

作・編曲部門/川辺 真

川辺真

●推薦理由●
長年にわたり吹奏楽委嘱作品をはじめ、数多くのテレビ・映画における音楽作品を輩出。また母校武蔵野音楽大学では教授として後進の指導育成にも力を入れている。

●プロフィール●
静岡市出身。武蔵野音楽大学作曲科を経てアメリカ・イーストマン音楽院大学院を修了。その後ロスアンシ゛ェルスに移りUSC(南カリフォルニア大学)において現代音楽とフィルム・スコアリンク゛の研鑽を積み、シアターヒ゜ースの音楽監督兼ヒ゜アニストとしてキャリアをスタートさせる。その後ウイント゛アンサンフ゛ルの作品「Antiques」か゛ハワート゛ハンソン賞、マリンハ゛のための作品「フ゜レリュート゛とフーカ゛」か゛PAS賞を各々受賞する。帰国後母校て゛教鞭をとりつつ作曲活動をスタートさせる。作品は幅広く「森のささやき」(木管五重奏)、「ターンフ゛ルマーチ」(1993年全日本吹奏楽コンクール課題曲)等のほか、多数の映画、テレヒ゛音楽や童謡(うる星やつら、キン肉マン、ウルトラマンク゛レート、トラッフ゜一家物語、銀河英雄伝説、旅の好きなあなたに「NHKみんなのうた」他)か゛ある。現在、日本音楽著作権協会会員、日本作曲家協議会会員。主要作品:民話への誘い、神々の棲む山(陸上自衛隊西部方面音楽隊委嘱作品)、マーチ「大地へ」「ウ゛ィウ゛ァ!アスリート」(陸上第1音楽隊委嘱作品)、希望岬にて(陸上第15音楽隊委嘱作品)、銀色の巨人(ウルトラマンク゛レート・メインテーマ)、ThreeEchoesofancientbeats(マリンハ゛、サキソフォン、打楽器、コントラハ゛ス)、日本のメロテ゛ィーによる3つのエチュート゛(サキソフォン四重奏及ひ゛木管五重奏)、組曲「収」(歌曲)、生命の樹、ファンタシ゛ア(ミューシ゛カル)、今様膝栗毛(2009国民文化祭オーフ゜ニンク゛)校歌:静岡県立静岡南高等学校校校歌、静岡県立伊豆中央高校校歌、静岡県立長泉高校(現三島長陵高校)、静岡市立清水桜ヶ丘高校校歌(旧清水商業高校)、その他多数。著作:創作のためのキーホ゛ート゛ハーモニーIII(音楽之友社)音符と鍵盤て゛おぼえるわかりやすい楽典(音楽之友社)解いておほ゛えるわかりやすい楽典「問題集」(音楽之友社)

制作部門/2017「ハルチカ」製作委員会 

2017「ハルチカ」製作委員会

●推薦理由●
「ハルチカ」のタイトルで実写映画化が発表され、2017年3月4日に公開された。廃部の危機にあった吹奏楽部に所属するハルタとチカが吹奏楽コンクールに向けて様々な葛藤や挫折に試練を乗り越えていく青春映画。色々な問題を抱えながら学校生活と部活動を通じて思春期の仲間と先生との絆を描く青春映画に、クラブ活動を運営していく上での困難に怯むことなく立ち向かう若者たちの情熱が中高生はもちろん、吹奏楽を経験した人だけでなく誰しもが目標までの道のりに共感し感動を与えた。

●プロフィール●
ちょっぴり頼りないけど気の優しい美男子のハルタ(佐藤勝利)と、真っ直ぐな性格で負けん気の強いチカ(橋本環奈)。小学校3年生の時にハルタが引っ越してしまうまで幼なじみだった二人は、高校入学式の日に運命的な再会を果たす。入学後、ずっと憧れていた吹奏楽部に入ろうと心に決めていたチカ。しかし、吹奏楽部はなんと廃部寸前の危機だった!大好きなフルートを諦めきれず、チカはホルン経験者のハルタを巻き込んで部員集めに走り回る。音楽一家に育った芹澤(恒松祐里)、部員をまとめようと奔走する部長の片桐(前田航基)とその彼女・わかば(二階堂姫瑠)、野球部で肩を痛めた宮本(平岡拓真)、チューバソロコンサート入賞の実力を持つ妙子(上白石萌歌)、登校拒否中のカイユ(清水尋也)などワケありのメンバーたち。それでもなんとか部の復活に漕ぎ着けたチカたちは、かつては将来を嘱望される指揮者だった顧問の草壁(小出恵介)による指導のもと、コンクール出場という一つの目標に向かってひたむきに突き進む。しかしフルート初心者のチカはなかなかみんなに追いつけず、ハルタもまたホルンを続けることに悩んでいた。それぞれにすれ違う思い。部員たちの不満が爆発しそうになる中、チカの後ろに隠れがちだったハルタに変化の時が訪れる。さらに二人の関係も動き始め……?
原作:「ハルチカ」シリーズ初野晴・著(角川文庫刊)
脚本・監督:市井昌秀
出演:佐藤勝利(Sexy Zone)、橋本環奈
配給:KADOKAWA/c2017「ハルチカ」製作委員会
映画公式サイト haruchika-movie.jp

制作部門/有限会社古田土フルート工房

有限会社古田土フルート工房●推薦理由●
古田土フルートが開発した世界一低音の出るダブルコントラバスフルートは、従来4オクターブしかなかったフルート族の音域を7オクターブに広げ、ギネスブックにも掲載された世界で三本しかない名器を開発。

●プロフィール●
1969年古田土勝市と福島哲夫が村松フルートにて出会う。それぞれが、ハンドメイドの制作担当、組み立て部の責任者となる。社内のフルートアンサンブルの経験から、未完成なバスフルートに興味を持ち研究を始める。中国の笛にヒントを得たBeモードフルートを考案。1983年Beモードフルート5本を使った、廣瀬量平氏によるフルートアンサンブルの為の作品「ペガソス」が初演される。同年、古田土が村松フルートを退社してソプラノフルートinFと2本のバスフルート(内径29㎜、34㎜)を試作。フルートの設計に関する基本的な考え方の確認をする。低音フルート用の歌口を考案。1984年福島哲夫と共に第1号のバスフルートを製作、販売する。低音フルート用に開発された歌口により従来のバスフルートに比べ音量、レスポンスにおいて格段の進歩を果たす。1985年(有)古田土フルート工房を設立。ロゴマークを【Kotato&Fukusima】とする。Fバスフルート(内径34㎜横型)を製作。名古屋で開催された日本フルートコンベンションに参加。フルート、バスフルート、Fバスフルート、ソプラノフルートを出展。1988年コントラバスフルート(内径48.8㎜)を製作。アメリカのSanDiegoでのフルートコンベンションに参加。廣瀬量平氏によるコントラバスフルートを使ったフルートオーケストラ作品「典礼舞曲」が初演される。コントラバスフルートと同じ内径(48.8㎜)で縦型Fバスフルートを製作。1991年低音フルートの歌口に関する実用新案(特許)登録。1993年ダブルコントラバス(内径78.4㎜)製作。1997年アルトフルートの製作をはじめる。体の小さい人のための右手アシストモデルを考案。2009年コントラバスinF(内径78.4㎜)を製作。2011年コントラバスフルートの内径を58.8㎜に拡大し、能力が向上する。2013年ドイツ、”フルートフェスティバルinフライブルク”に参加。2015年縦型のバスフルートを製作する。

研究部門/研究代表者 ヘルマン・ゴチェフスキ
   (近代日韓の洋楽受容史に関する基礎研究-お雇い教師フランツ・エッケルトを中心に-)

Brass Festa 研究代表者 ヘルマン・ゴチェフスキ

●推薦理由●
明治時代、日本の音楽文化の近代化を進めたドイツの音楽家、フランツ・エッケルト(1852年~1916年)が没して今年で100年となる。1879年に来日したエッケルトについて、作品以外の文書資料はあまり残っておらず、これまで研究も少なかったが、「来日以前の経歴が来日後の活躍にどのような影響を与えたか」との視点で、エッケルトの生い立ちと19世紀後半の軍楽隊事情も重点的に研究を重ね、当時の在日ドイツ人の盛んな文化生活を今に伝える貴重な資料となった。

●プロフィール●
1963年ドイツ生まれ。音楽学者。フライブルク音楽大学ピアノ科卒業、フライブルク大学で音楽学の博士号を取得。フライブルク大学音楽学研究室助教、ベルリン・フンボルト大学音楽学研究室講師などを経て2004年より東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻助教授・准教授・教授(現在)。専門分野は演奏論と近代アジアの音楽史。作曲家としても活動。今回賞の対象となったエッケルト研究には数年前から取り掛かり、エッケルトが関わった「君が代」と「大韓帝国愛国歌」について複数の論文を発表した。エッケルト没後100年に当たる2016年の機会を得て、この研究分野に活躍している専門家数人を集めて、研究代表者として日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究(B)2014年4月~2018年3月)「近代日韓の洋楽受容史に関する基礎研究―お雇い教師フランツ・エッケルトを中心に」を始める。この研究グループは2016年3月12日より6月26日まで『フランツ・エッケルト没後100周年記念特別展「近代アジアの音楽指導者エッケルト:プロイセンの山奥から東京・ソウルへ」』を開催。主な著作には櫻井雅人/ヘルマン・ゴチェフスキ/安田寛共著『仰げば尊し幻の原曲発見と『小学唱歌集』全軌跡』(東京堂出版,2015年)ヘルマン・ゴチェフスキ著『ラテン語の世界』(放送大学教材,2016年)などがある。研究模様研究代表者 ヘルマン・ゴチェフスキ(東京大学)
研究分担者 大角欣矢(東京藝術大学) 
研究分担者 酒井健太郎(昭和音楽大学)
研究分担者 塚原康子(東京藝術大学)   
研究分担者 藤井浩基(島根大学)
協力者 安田寛(奈良教育大学)      
協力者 李京粉(ソウル大学)
協力者 閔庚燦(韓国芸術総合学校) その他協力者多数

啓発部門/バンド維新

バンド維新●推薦理由●
日本の吹奏楽の世界へ新しい息吹を吹き込もうと、日本作曲家協議会と浜松市文化振興財団が中心となり2008年に立ち上げられたイベントが、10年目を迎えた。日本を代表する幅広いジャンルの作曲家へ吹奏楽の新作を委嘱し、その初演を作曲者自らの指導のもと、中高生の吹奏楽団にて作品発表を行い、並行してCDと楽譜が発行される画期的な試みは吹奏楽の普及・啓発と歴史を重ねてこられた。

●プロフィール●
『バンド維新』は、2008年に「音楽のまち・浜松」から世界に発信する芸術文化事業としてスタートし、2017年に10周年を迎えた。このプロジェクトは、日本を代表する作曲家にウインド・アンサンブルを核とする新作を毎年委嘱し、その作品を浜松市内の中学・高等学校吹奏楽部が作家自身の公開指導を経て世界初演をするという意欲的なものである。この10年、当事業の音楽監督、北爪道夫氏を中心に、現代音楽、吹奏楽やメディア音楽作家など、音楽のジャンルを超えた57名の作曲家にご賛同を頂き、79曲もの作品をCDや楽譜出版を通して世に広めるとともに、日本の音楽教育現場にも多大な影響を与えている。(主催:公益財団法人浜松市文化振興財団)。

特別部門/真島俊夫メモリアルコンサート実行委員会

真島俊夫

●推薦理由●
真島俊夫氏が2016年4月に他界し、氏が残した作編曲作品は多岐にわたる。音楽界、特に吹奏楽界においては優れた作曲家であった氏を称え、2017年1月に開催。

●プロフィール●
この真島俊夫メモリアルコンサートは、私たちの大切な友人であり音楽界、とりわけ吹奏楽界においてはかけがえのない優れた作曲家であった氏を讃え、その作品をみんなで楽しむコンサートを開いて、彼へのはなむけにしたい、と発起人一同が企画し、ゆかりのあるプレーヤーの方々や団体の出演協力を得て実現したものです。彼が残した楽曲はこれからもずっと長く愛され続けるレパートリーであり、今後50年100年と時は経っても色褪せず演奏する者聴く者に喜びをもたらすものであると確信します。その作品は全て彼そのもので、彼が愛した音楽、街、人、文化や情景、そして彼自身の心が描き出されています。それらが込められた作品を数多く残してくれたことに感謝しつつ、これからも私たちはその作品を演奏し続けていきたいと思っています。

過去実績

第32回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第31回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第30回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第29回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第28回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第27回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第26回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第25回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第24回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第23回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第22回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第21回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第20回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第19回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第18回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第17回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第16回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第15回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第14回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第13回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第12回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第11回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第10回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第09回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第08回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第07回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第06回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第05回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

第04回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第03回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞 

第02回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞     第01回 日本管打・吹奏楽アカデミー賞

一般社団法人日本管打・吹奏楽学会

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